絵画 買取

陶器を丁寧に作り上げる仕事

手がすべてを左右する仕事として、陶芸家という仕事があります。陶芸家はその名の通り、陶器を土と手で作り上げる職人仕事で、芸術家としての見方もできます。

陶器を作り上げる、土を捏ね上げる手が、その作品の良し悪しを決めます。言ってしまえば、ちょっとした手の力加減で、その陶器の美しさが決まってしまうと言っても過言ではありません。

手が織りなす芸術、そして人々の生活に密着した陶器を、人の手が一つ一つ作り上げていると思うと、その陶器を使うときもより感動の気持ちが増しますよね。

陶芸家はだれでもできる仕事ではなく、ある日突然「そうだ、陶芸家になろう!」といって、なれる仕事でもありません。長年の積み重ねや勘、経験がものをいう仕事なのです。

ほとんどの陶芸家は、親が同じく陶芸家として陶器を作っていて跡を継ぐか、どこかの窯元に弟子入りし、その経験を積んで作品を作り上げていくか、いづれかの場合がほとんどです。場合によっては、長年趣味でやっていた陶芸が実を結び、プロの陶芸家として大飛躍する場合もあります。

陶芸家としての道

陶芸品陶芸家として収入を得るためには、作成した作品を売らなければいけません。誰かが買ってくれないと収入がなく、生活をすることもできません。

もちろん、作品を作り上げていく上でその腕も上達し、誰も作っていないような作品を作り上げていくことができると、誰かが使ってくれそうなものを作るのではなく、その人が作った陶器を、その人の作品として購入したいという人が出てきます。

写真は、有名な陶芸家の1人として名を馳せた、濱田庄司が作り上げた作品です。彼は学生時代から陶芸家になる夢を持ち、日本だけではなく海外でも陶芸家としての活動を経て、数々の有名な作品を生み出しました。栃木県には彼のこれまでの陶芸家としての歩みを知ることができる参考館もあります。
公益財団法人 濱田庄司記念益子参考館公式ホームページ

陶器が芸術となりうる一つのきっかけとして、陶芸の技術が卓越しているか、もしくは誰も作ったことのない技法で作品を作り上げるかのいずれかに当てはまるでしょう。

陶芸家であれば誰しも、唯一の存在であることを望みます。これまで先人の培ってきた技術をもとに新しい技法を築き上げ、新しい技術を作り出すことこそが、芸術と呼ばれるのです。

陶器は土と手、そして釜から誕生し、型もなくすべては無から作り上げられる芸術と呼べる品物。職人の手、それは人の心を満たし、感動を生み出すビッグバンのようなものなのです。