飴細工

アメ細工というと、縁日で売っているようなキャラクターを描いたアメを想像する人も少なくないかと思いますが、とても精巧につくられているアメもたくさんあり、これらはすべてアメ細工職人が制作しています。

かなり厳しい修行

アメ細工は、熱を与えて柔らかい状態のアメをすばやく細工し、さまざまな姿に形作ります。
アメ細工の技術はかなり古くからあり、伝統の職人芸であるともいえるでしょう。
職人になるためには、アメ細工職人のところに弟子入りし、技術を学んでいきます。
細工をするために熱したアメは、なんと80度近くもあります。
手で練らなければならないので、まずはそこから始まるわけですが、火傷をするくらい熱いものなので、火傷しながら練習をしていかなければなりません。
かなり厳しい修行ですよね。

龍のアメ細工など、すごく細かい細工でも、3分くらいで完成させないとアメが固まってしまうので、高い技術が求められます。
一人前の雨職人になるまでには、かなりの時間を要するようです。
厳しい修行を経て、晴れてアメ細工職人になったら、たくさんのアメ細工をつくっていくわけですが、ただアメ細工をつくって販売するのでなく、観光客などに実演をするという仕事もあります。

日本の技術はすごい

アメ細工職人は、基本的にはお店に出勤して仕事をしている人が多いですが、中には育児をしながら自宅でアメ細工をつくっているという方もいるのだそうです。
もちろんお店に雇用されて働いていますが、出勤が難しいため家庭で育児や家事をこなしながら、子どもが寝たあとでアメ細工をつくっているのだとか。
すごく大変な毎日ですが、それを物ともしないような魅力が、アメ細工にはあるのでしょう。

アメ細工をより身近で体験してみたいという方は、お店によって体験ツアー的なものを展開しているところもあるようですので、一度訪れてみるのもよいかもしれません。
こうした日本独特の伝統技術というのはどんどん減少傾向にありますが、まだまだ日本の技術も廃れていないということを再確認できますし、職人さんの熱意が伝わってきて、とてもよい勉強になりますよ。

アメ細工職人には、それぞれの学校を卒業してすぐに修行に入られたという人もいれば、別の仕事をしていて、アメ細工に魅せられてキャリアチェンジしたという方もいて、そうした方々のお話を伺うのもとても楽しいようです。
仕事に行き詰まっている人、自分の進路に悩んでいるという人は、職人の仕事に触れるというのはとてもよい刺激になりそうですね。