「バット職人」とは、その名の通りバットをつくることを生業としている職人のことをいいます。
バットは単純なものに見えますが、ほんのすこしのカーブの違いから使用感やボールが飛ぶ方法などがまったく違ってくるそうで、優秀な職人のバットでないと使わないというこだわりのある野球選手も多いのだそうです。
プロ仕様
バット職人はプロ野球選手のバットしか作らないというわけではなく、高校生や社会人野球をしている人にもバットをつくります。
ただ、学生などはバットにすごく大きなこだわりがあるわけではないですし、バットにたくさんお金をかけることは難しいので、市販のバットを使っている人が多いため、バット職人のバットを使うのはやはりプロに多いかもしれません。
バットをつくっている会社は、全国13社あります。
それらのメーカーに入社することで、バット職人としての第一歩を進むことができるのです。
若いときに入社した人は、とことん修行に励み、優秀なバット職人として活躍している人は50代以上のひとがほとんどなのだとか。
バットメーカーではバット以外のスポーツ用品全般をつくっているところと、バットだけをつくっている会社とあります。
入社時には職人を目指しているということを伝え、その上で入社することでバット職人への第っぽを踏み出すことができます。
伝説のバット職人もいる
プロ野球選手のバットを手がけることができるようになるまでは、4年くらいかかるといわれています。
最初は木を削る練習をし、次に子供用のバッド作りに入ります。その後大人用のバットに入り、十分な実力が身についたらプロのバット作成に関わることができるのだそうです。
ちなみにほかのスポーツ用品をつくっているメーカーは、マラソンシューズやボクシングのグローブ、ゴルフクラブなどをつくっているのだとか。
剣道の竹刀なども、バットメーカーでつくっているところがあるそうです。
丁寧に気を削り、クライアントが望むバットに仕上げていくというのは、職人技以外の何ものでもありません。
中にはたくさんのプロが信頼している伝説のバット職人もいます。
こうした優秀な職人は、バットについてより深く理解している必要があるため、若い頃は野球をやっていたという人も多いです。
むしろ経験者でないと、バットがどのようにボールを飛ばして行くかということがわからないので、優秀なバット職人になるのは難しいかもしれません。
こうした腕のよいバット職人がつくるバットが、日本のプロ野球を盛り上げてくれているのですね。